医学生のこころの動き

このあいだかいた骨髄バンクの企画の感想で、もっともこころに残ったことを書いてみます。


◆患者さんの声が、胸に響いた◆

最近、白衣を着て病院内で実習をし続けています。
たくさんのいのちに関わる物語がここにはあるはずなのに、いつも患者さんといろいろ話をさせていただいているのに、どこか無感動に、実習を続けている気がしてしました。

しかし、土曜日の企画では違いました。
白血病から骨髄移植を受けた患者さんの闘病の話が、非常にリアルにこころに届いてきました。

僕は医学部に入るまでは、血を見ると気が遠のく種類の人間でした。
けれど、医学部に入って、血には鈍感になったなあ、と感じていました。
土曜日までは、血は「感染のもと」「汚い」というイメージの対象でした。
なのですが、土曜日は昔のコントロールしがたい血や痛みに対する感覚が、話を聞いていて久々に湧き上がってきました。

「白衣」「資格」に守られた、日々の実習を感じました。


けれど、感覚が過敏になるのもまた問題で…
今日の午後は症例検討があったのですが、いつもなら平気なはずの腹腔内出血の話とか、人工心肺の話とか、が、気持ち悪くて気持ち悪くて、油汗が出てきました。感情・感覚のコントロールって、難しいです…

医者のプロになるというのは、「白衣」というバリアの脱着が素早くできるようになるのか、それとも耐久力があがることなのか、どういったことなのか。
悩んでいるところです。